監修:山道光作 医師(日本形成外科学会認定形成外科専門医・指導医 / 日本美容外科学会(JSAPS)認定美容外科専門医) パールスキンクリニック天神 院長
目次
1. はじめに――「なんとなく目の印象が違う」の正体
2. 蒙古ひだの左右差が生む非対称とは
3. 今回の症例:右のみ目頭切開+両側二重切開
4. 施術のポイント:なぜ片側だけ目頭切開を行うのか
5. 術後3ヶ月の経過:閉瞼時も傷跡が目立たない理由
6. 私が二重切開・目頭切開で大切にしていること
7. こんな方にご相談いただきたい
8. まとめ
1. はじめに――「なんとなく目の印象が違う」の正体
「目を開けていると気にならないけれど、写真を見ると左右の目が違って見える。」 「一重と二重が混在しているのではなく、なんとなく形が違う気がする。」 こうした違和感を抱えて来院される方は少なくありません。その原因として非常に多いのが、蒙古ひだ(内眼角贅皮)の左右差です。蒙古ひだとは、目頭の皮膚が内側に向かって張り出した皺のこと。日本人の多くに見られますが、その張り出し方が左右で異なると、目の横幅や印象に非対称が生まれます。 二重まぶたのラインを整えるだけでは解消できないこの非対称に対して、今回は「両側二重切開+右のみ目頭切開」という組み合わせでアプローチした症例をご紹介します。
2. 蒙古ひだの左右差が生む非対称とは
蒙古ひだの張り出し方は人によってさまざまで、左右均等ではない方が多く存在します。張り出しが強い側は、二重を作成しても平行型になりにくく、目頭が覆われることで目の横幅が短く見え、相対的に「小さい目」「幼い印象」などになりやすいのが特徴です。 一方、張り出しが弱い側は目頭が開いて見えるため、横幅が広く、やわらかい印象になります。この左右差があると、二重のラインが均等であっても目元全体がアンバランスに見えてしまいます。 目頭切開は、この蒙古ひだを修正して目の横幅を広げる手術です。両側同時に行うケースが多いですが、左右差を精緻に調整したい場合には「片側のみ」という選択が有効です。今回の症例がまさにそのパターンでした。
3. 今回の症例:右のみ目頭切開+両側二重切開
【患者プロフィール】 ・30代女性 ・主訴:目元の左右差、二重まぶたを明確にしたい ・施術内容:二重切開(両側)+目頭切開(右側のみ) カウンセリングで詳しく伺うと、右目の蒙古ひだが左に比べてやや強く張り出しており、それが目の横幅・印象の非対称につながっていました。二重のラインをそろえるだけでは左右差が残るため、右側のみ目頭切開を追加することで、横幅・印象のバランスを整える方針としました。 デザインは術前に立位・正面・斜めで繰り返し確認し、目を開けたときだけでなく、閉じたとき・笑ったときの自然さまでシミュレーションしながら決定しました。
4. 施術のポイント:なぜ片側だけ目頭切開を行うのか
「片側だけ目頭切開する」というアプローチは、一見するとアンバランスに感じるかもしれません。しかし、元々の左右差を解消するために「あえて片側だけ手を加える」ことは、難易度は高いものの、時に最適な判断となります。 両側を同じように切開してしまうと、もとの非対称が増幅されることがあります。左右の蒙古ひだの程度を個別に評価し、「どちら側をどれだけ開放するか」を精密に計算することが重要です。 また、目頭切開で生じた傷跡の方向・長さ・深さが最終的な印象を左右するため、傷跡(瘢痕)が目立ちにくい術式の選択も重要なポイントとなります。 今回は二重切開と同時に施術することで、目元全体のデザインを一括して設計できるという利点もありました。
5. 術後3ヶ月の経過:閉瞼時も傷跡が目立たない理由


料金)462,000円
主なリスク)痛み、腫れ、内出血、感染、創離開など
※自由診療(保険適用外)
※医師の診察により適応を判断します
※効果・仕上がりには個人差があります
術後3ヶ月の写真をご覧ください(掲載は患者様の同意を得ています)。
目を閉じた状態でも、二重のラインは自然な折り目として存在し、傷跡はほとんど確認できません。目頭切開の傷跡についても、閉眼時・開眼時ともに日常生活で人に気づかれにくいレベルに落ち着いています。 切開法の二重形成で「傷跡が心配」という方は多いのですが、傷跡の目立ちにくさは術後ケアと同様に、術中の操作精度に依存します。
具体的には以下の点が影響します:
・切開ラインの正確な設定(予定ラインからのズレを最小化)
・層ごとの丁寧な縫合(皮膚・眼輪筋・瞼板前面の整合)
・不必要な組織損傷を避ける愛護的な手術操作
こうした積み重ねが、3ヶ月後の自然な仕上がりにつながります。
6. 私が二重切開・目頭切開で大切にしていること
私が二重整形の施術において最も重視しているのは、「一人ひとりに合わせた緻密なデザイン」です。 二重切開は比較的シンプルな手術に見えますが、その結果は術前デザインの精度に大きく左右されます。希望するラインの高さ・形・幅、まぶたの厚み・脂肪量・眼瞼下垂の有無、開眼時と閉眼時の動態……これらすべてを考慮したうえで、その方だけのデザインを設計します。 さらに今回のように目頭切開を組み合わせる場合には、二重ラインとの調和・左右差の調整・目頭の形状変化が顔全体に与える印象まで、多角的にシミュレーションを行っています。 私はパールスキンクリニック天神の院長として、形成外科専門医・美容外科専門医の資格を有し、眼瞼下垂の研究で取得した医学博士として学術的な基盤も持ちながら診療にあたっています。「自然な印象美に見やすさ(機能)まで考えた本物の美しさ」を目指すという理念は、二重・目頭切開においても変わりません。
7. こんな方にご相談いただきたい
以下のようなお悩みをお持ちの方に、特にご覧いただきたい内容です。
・二重の左右差が気になる
・片目だけ一重または奥二重になってしまっている
・目頭の形が左右で違うと感じる
・蒙古ひだが強く、目が小さく見える/険しく見える
・二重切開を考えているが、目頭切開との組み合わせが必要か分からない
・切開法の傷跡が気になっている
一つでも当てはまる方は、まずカウンセリングでご自身の目元の状態を確認することをおすすめします。「手術が必要かどうか」を判断するところから、丁寧にお話しさせていただきます。
8. まとめ
今回は、蒙古ひだの左右差に起因する目元の非対称を「両側二重切開+右のみ目頭切開」で解消した症例をご紹介しました。
・左右差の原因を正確に診断することが最初のステップ
・片側のみの目頭切開は、精密な左右差補正に有効な選択肢
・術後3ヶ月で傷跡が目立たない仕上がりは、術中の操作精度が鍵
・二重+目頭切開の組み合わせは、デザインを一括設計できる利点がある
目元のお悩みは、一見似ていても原因や解決策はそれぞれ異なります。「自分の場合はどうすればいいのか」を知りたい方は、カウンセリングでご相談ください。
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山道光作(やまみち こうさく)院長|パールスキンクリニック天神

日本形成外科学会認定形成外科専門医・指導医 /日本美容外科学会(JSAPS)認定美容外科専門医 / 米国形成外科協会(ASPS)国際会員 / 医学博士
山道光作院長が掲載された国際的な英語論文:
Yamamichi K, Kosaka M. A Novel Reconstructive Procedure for the Divided Nevus of the Eyelids Using a Tissue Expander. Plast Reconstr Surg Glob Open. 2016 Dec 13;4(12):e1160. doi: 10.1097/GOX.0000000000001160. PMID: 28293512; PMCID: PMC5222657.
Yamamichi K, Nakanishi Y, Chen CY. Three-Dimensional Simulation Accuracy and Patient Satisfaction With Rhinoplasty. Aesthet Surg J Open Forum. 2025 Sep 9;7:ojaf110. doi: 10.1093/asjof/ojaf110. PMID: 41048375; PMCID: PMC12493035.
Yamamichi K, Manabe T, Uekihara T. Caudal Regression Syndrome with Pressure Ulcers of the Foot: A Case Report. J Clin Diagn Res. 2017 Jul;11(7):PD19-PD20. doi: 10.7860/JCDR/2017/25980.10291. Epub 2017 Jul 1. PMID: 28892975; PMCID: PMC5583925.
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※本記事は医師監修のもと作成した医療情報であり、個別の診断・治療方針はカウンセリングにてご確認ください。