下顎前歯部歯槽骨骨切り術(下顎セットバック)

下顎の突出、受け口を改善する手術です。下顎前突は、下顎が上顎よりも前方へ異常に出すぎてしまっている状態です。アゴや下唇が異常に突出していると、顔貌のバランスが失われます。また、上の前歯よりも下の前歯が出ている反対咬合となっていることもあり、噛み合わせの異常も生じます。

こんな症状でお悩みの方に

  • 口元の突出感(いわゆる口ゴボ)を治したい
  • 下唇、下顎が前に出ている
  • 受け口を治したい
  • 歯列矯正では治らないと言われた

下顎前歯部歯槽骨骨切り術(下顎セットバック)は、下顎第4歯(第1小臼歯)または第5歯(第2小臼歯)を抜歯してそのスペース分を移動させ下顎の前歯部を後方に移動させます。左右の第1歯から第3歯または第4歯までの歯槽骨部を水平骨切りして、後方移動(セットバック)します。術後に歯列矯正が必要となります。歯列矯正の治療費は、矯正歯科で別途費用となります。

術前検査

・CT検査(歯科)、3D透明立体モデル作成(歯科)、歯列モデル作成(歯科)、パノラマ撮影(歯科)、頭部X線検査、胸部X線検査、心電図、血液検査
・同ビル内の山道歯科医院にて、左右の上顎第4歯(第1小臼歯)または第5歯(第2小臼歯)を抜歯します。

手術方法

下顎前歯部歯槽骨骨切り術(下顎セットバック)


下顎口腔粘膜に切開を加えます。骨膜下に剥離し、下顎歯槽骨を広範囲に露出させます。サジタルソーを用いて小臼歯部歯槽骨を歯槽骨を垂直に骨切りし、続いて水平に骨切りします。
骨切りした歯槽骨骨片を動かし、噛み合わせ、軟部組織・顔貌バランスの良い位置で、チタン性のミニプレートで固定します。
口腔内の創を、吸収性の糸で縫合して終了です。

施術の詳細

麻酔 全身麻酔
手術時間 2〜3時間
【術後】  
圧迫固定 術後3〜4日間はフェイスバンドで圧迫し腫れを予防します。
痛み 術後の痛みは軽い鈍痛で、2~3日目がピークで徐々に軽減します。
鎮痛薬を内服していただきます。
術後3〜4日はクーリング(冷却)を行っていただきます。
腫れ 1週間目をピークに2週間程度で引きます。
術後3〜4日はクーリング(冷却)を行っていただきます。
術後のケア
生活上の注意点
術後は約2〜3週間、うがいを行って頂きます。
食後の歯磨きを行い、口腔内を清潔に保ってください。
手術前後の1ヶ月間は、飲酒・禁煙をお控えください。
術後1ヶ月程は、硬い食べ物をお控えください。
抜糸 口腔内は吸収性の糸で縫合しますが、当院では抜糸を行っております。
通院 翌日、2週間後、1か月後、6か月後
翌日にドレーンチューブを抜去します。
シャワー・入浴 シャワーは翌日から、入浴は3日後から可能です。

リスク・合併症

痛み、1〜2週間程の内出血、腫れ、血腫、創感染、創離開、プレート感染、糸の感染、骨髄炎、蜂窩織炎、プレート周囲の仮骨形成、骨の段差を触れる、プレートの脱落、皮膚のたるみ、浮腫み、形態の変化、アゴの違和感、一時的な開口障害、下唇・顎周囲の感覚麻痺*、唇の擦り傷、固定した金属プレートがレントゲンやCTに写るなど
*オトガイ神経麻痺による下唇・顎周囲の感覚麻痺が、程度の差はありますが、一時的または永続的に発生する可能性があります。感覚麻痺は、通常、術後3〜6ヶ月程度で徐々に回復しますが、症状によっては内服薬を処方します。

料金

上顎前歯部歯槽骨骨切り術(上顎セットバック) 1,360,000円
下顎前歯部歯槽骨骨切り術(下顎セットバック) 1,240,000円
上下歯槽骨骨切り術(上下顎セットバック) 1,980,000円

※他院修正は20%加算

※料金は全て税込です。

ページ上部へ